ゴールデンタイム3 仮面舞踏会。

ゴールデンタイム3 仮面舞踏会 著:竹宮ゆゆこ

ゴールデンタイム〈3〉仮面舞踏会 (電撃文庫)

この前買ってさくさくっと読んだので感想をば。
ぼちぼちラノベの感想とかもきちんと書かないといけない!
と思いつつ、やっぱり中々億劫な事が多いのであった…。
あ、表紙の香子は可愛いけど、パンツルックよりスカートのが好きかな。
2巻の表紙の香子のが個人的には好きです、まあ同一人物だけど。

と言うわけで、相変わらずの読みやすさでした。
やっぱり前作のとらドラよりも、幾分文体が緩くなってる感じと言えば良いのか。
考えて、理論で読むのではなくて、見て、勢いで読む感じと言うか。
判りにくいけど、ノリとテンポで読ませてる漢字の作品ですかね。
勿論良い悪いを論じたいわけじゃないので、これはこれで良いと思いますが。
強いて言えば、香子のその日の風姿、ルックが説明されても判らん…。
という、男には文章ではイメージが沸き難いのがある所…かな。
まあーきらびやかなんだな! という事がイメージできれば、
それで良いのかな、って感じではあるんじゃないかと思うし、
実際にそういう風にノリでイメージできればそれでいい作品だと思う。
まあ、きちんとイメージできるに越した事はないんだろうけどね。

とりあえず万里×香子ルートな一作だった。
ただ、万里×香子ルートだけに…っていうオチでもあったな。
前半の万里と香子の何ていうかズレたラブっぷりを楽しんで、
後半というかラストに落とされる…そんな感じの展開だったと思う。
で、その落とされたまま次巻へ…と、ヒキも十分な感じだったかな。
相変わらず最後にヒキを持ってくるのは2巻と変わらず。
やっぱり一冊一冊でどうこう、というスパンで読むよりも、
全て繋ぎモノであるというイメージで読むのが良い作品かな。

しかしなんだろうね、読んでるとなんか万里に感情移入するというより、
どうしてか香子に感情移入(と呼んで良いのか判んないけど)する部分がある。
これは万里が、記憶と本体に分かれてるせいなのかもしれない。
万里を見つめる万里がいるから感情しにくいというか…。
変わりに空回りしたり、アホだったり、可愛いかったり。
そういう香子の動き、心情が入ってくる様な感じなのかなー。
良く判らないけど男視点で読んでるはずなのに万里に感情移入できないし、
何故か香子視点で物語を読んでるような、そんな気がするんだよな…。

それと今回は林田…リンダ関係も多かったね。
どちらかと言えばそのせいで(とまでは言わないけど)拗れる…。
みたいな部分が今後ピックアップされていく様な気がするけど。
この辺は、本当に万里の考え足らずな所が原因であると思うし、
それを全く理解してないって言うのも問題なんじゃないだろうか。
ラストのオチは…まあ香子も色々探したの? って感じなんだけど。
香子にしてみると、そういった万里との過去ってのは一切ないわけで。
そりゃあ、繋がりがどういうものなのかと疑っても仕方ないよね。
香子の場合の繋がり、ってこれまではずっとやなっさんなんだもの。
それを埋めるのが、これからの万里と香子…って感じだったけど。
その矢先に、ってのが大きいんじゃないかと思う、色んな意味で。

まあとりあえずやなっさんと岡千波のあたりも片付いた(?)し。
相変わらず二次元君は全くその辺には絡まないけど良いキャラだし。
やっと昔の事を話せた後のリンダは可愛かったし…満足といえば満足。
ただまあ、岡千波の心情は良く判らんといえば良く判らん。
こんな女おるんか、って感じだからなんとも言えないんだけども…。
それよりは香子やリンダの方が大分判りやすくて良いかな、とは思う。
勿論岡千波にも、譲れない一線がどこかにあって、
それがやなっさんと付き合わない理由なんじゃないかと思うけど。
そもそもやなっさんを嫌い、って言うわけではないもんな、これ。
単純に何かしら自分に枷や制約があって、って感じっぽい。
だからこそやなっさんがあれだけ凹むってのも判るんだけど。
その部分だけが描かれないから、岡千波の心情が謎って感じ。

ただ、リンダとの事…というか過去を、か。
それを香子に話さない、話せない万里が一番の元凶だと思うわ、やっぱ。
勿論、過去を香子に背負わせた所でなんになるんだろう。
って考える部分も判るし、話し合った後、これからはリンダとの絆。
とする…ってのもまま判らんではない事ではあるんだけどね。
でもやっぱり、香子が過去を知りたいってのは当たり前の話で、
逆に万里が香子を知りたいってのと同じって話なんだよな…。
その辺の食い違いが、結局今後の擦れ違いに繋がりそうな感じ。
って所で終ってたので、まあその辺は次巻という事で。

ああ、後多分一番良い人はNANA先輩。
多分NANA先輩はお節介とかでやってたわけじゃないんだろうけど。
自分から焼くお節介より、自然とああできる人が一番だよね。
って事で、多分NANA先輩がこの作品の中で一番良い人、だと思う。
本人には全くその気はないんだろうけど、そこが良いよね!

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