・兎～野生の闘牌～ 著：伊藤誠
兎～野生の闘牌～の14巻目。
今回の表紙は一巡回って（？）ユキヒョウこと愛…同時発売のユキヒョウがあるから？
前の時よりも確かに良い人っぽい表情と言うか、雰囲気になってるのが判ると言うか。
いつの頃からか世話焼きおばさんポジになってしまった雰囲気が見て取れる表紙だった。
と言うかZOOメンバーで表紙になってないやつ結構いるやろ…どう考えても…。
というわけで、前半は兎＆シャモvsヴィヴィ＆バーニーの終盤。
相変わらず歪んだ愛を発揮してるシャモが良いキャラしてるなー。
自分を誰だと思ってやがる！ とか、全く本人の事は眼中になくて。
ただ兎を次の舞台に引き上げる事しか考えてない所が良いと思うよ。
何ていうかここがシャモアの戦いの舞台、って感じがするのがね。
若干このマッチアップではバーニーが大人しい感じがするっちゃするけど、
もうここまで来ると兎とヴィヴィアン以外の役者は要らないもんな…。
最後まで自分の犠牲心を貫き通すシャモアを見るシーン。
それが終わってからは、ついに兎＆ユキヒョウvsヴィヴィ＆DD。
カウントダウンで軽く絶望に追い込むヴィヴィアンが中々怖くて良い。
まあ、実際の所こんなの能力麻雀と言われても仕方がない気がするけど、
要するに新庄さんやカナちゃんが良くやる、調整からの本調子みたいなもんだと思う。
最もそれよりは果てしなく強いと言うか、調整ですら軽く蹴散らせる勢いなんだけど…。
そう言う事が出来るのが、この漫画での血統の描写って事を理解しないとねー。
ヴィヴィアンにしろDDにしろ、それだけの才、運に愛されてると言う事を。
しかしこれ兎が絶望してたのはともかくとして。
カウントダウンが静まったらDDが噴いて…ってほんとスキなしって感じだなぁ。
こうなってくるとキツネぐらいしかこの相手出来ないんじゃないのって思うけど…。
ただ、この最後の舞台に立つのはやっぱユキヒョウってのは判ってた事だし。
ユキヒョウにそれだけの能力がない、ってわけでもないからなぁ…。
とりあえず今後の展開としては、兎を目覚めさせるためのユキヒョウに期待したい。
勿論ユキヒョウだけが善戦した所で勝てる相手ではないだろうからねー。
そういう意味ではやっぱり兎の覚醒が待たれる…。
ま、俊も何かしら計ってるような雰囲気はあるしね…。
ただの精神崩壊ではないだろうし、そんな相手に上がりを許すメンツではないし。
と言う事は、やっぱりヴィヴィとDDを相手にしても上がり切るだけのなにか…。
って言うのはこの巻の最後の方でもきちんと描写されてたからね。
というわけでまあ、麻雀としては異能モードのままだけど。
個人的にはこれはこれで、って感じで結構楽しみながら読んでますよ。
山城の時みたいな細かい麻雀描写って言うのも面白かったと思うんだけどね。
DDが出てきてからはストーリーと言うかやりとりに面白さの焦点が移ったと言うか。
それだけの話なんじゃないかなーと思う。
後気になるのはやっぱ脱落していった他のキャラかなぁ。
ぶっちゃけキツネとかまだ因縁を断ち切れてない雰囲気満々だったわけだし。
ただ、その因縁の相手DDはどうも脳をやられてて先が長くなさそうだけど。
まあ、そうなったらそうなったでキツネの場合ターゲット変えるだけって気はするしね。
カナちゃんの言葉を額面通りに受け取るなら、もうカナちゃんとも戦わないかもだけど。
別に裏だけが麻雀の場って言うわけでもないのはキツネも判ってそうだしなぁ。
ただ、裏と言うかそれだけの賭けが無いと厚く滾れないから表でやる事はなさそうだけど。
それと地味にロドが良い奴風味になっててワロタｗ
ネコおんぶして登ってやろうか、とかこれまで闘ってたやつのセリフじゃねぇｗ
まあ、こいつも元々戦い的な意味で興味がない相手に対しては暴力振るうわけでもないし、
麻雀と言うままならないものの面白さを知った今じゃ、そっちに比重置いてもおかしくないし。
そういう意味で言えば、別にネコをどうこうした所でウサが晴れるわけでもなさそうだしな。
それに一旦クマちゃんにも負けてるわけだし、ツッパっても仕方ない部分はありそう。
というわけで、次巻では兎とユキヒョウがカウントダウンにどう闘うのか。
カウントダウンを超えたとして、そこを狙って噴いてくるDDとどう闘うのか。
その辺を楽しみにしつつ、与那嶺や他のキャラクターの動向を楽しみたい所。
ぶっちゃけカナちゃんとか再戦してくれても良いなぁ…とか思ったりするんだけどね。
キャラクター的に好きだし…ジャッカルとかの麻雀もまだまだ見てみたいし。
中々そこまで描くのは難しいかもしれないけど、期待しておきたい所。
