先週の土曜日に見に行って来ました。
前・後編の時とは違って、上映館数が増えてたので。
今回は愛知まで行かずに、近場の映画館に行って来ました。
いや、愛知まで行かなくても良いと楽ですね…。
と言っても上映する映画館までは結構かかるんですけど。
ちなみにミニ色紙はあんさやでした…マミさんが欲しかったのに！
と言う訳で、新編…叛逆の物語。
一番最初に辛い事書いておくと、終わって最初に出た感想はうーん、でした。
一緒に見に行ったまどマギ大好きな奴も似た様な顔になってたのを覚えてます。
うーん、もしくはえっ？ みたいな…そう言う感想が一番先に出て来てましたね。
勿論、えってのはある意味では驚きとして良い感想の場合もあるんですが…。
今回に関して言えばどう見ても逆だったんじゃないかと思います。
あ、ちなみにそうは言いますが映画自体は面白かったと思ってます。
この辺りちょっと感想が矛盾するんですが、映画としては面白かったと言うか。
そうじゃなくて物語りとして考えた時、うーん、って感想が出ちゃうんですよね。
まあ、その辺りは追々感想として書いて行くと思います。
とりあえず映画の仕掛けとしては面白かったです。
TVアニメ版から劇場版へ、劇場版前編後編から今回の叛逆の物語へ。
少々判り難い、まだ判らない所もありますが、しっかりと繋がってるのはあって。
特に今回もまどかよりもほむらの視点で、と言うのが強い感じでしたしね。
この作品においては正直、まどかよりもほむらの視点の方が面白いと言うか…。
まどか、と言う存在が主軸にあるにはあるけど、それを観測する為の対象と言うか。
そういった意味での存在であるほむらからの話の方が動く事が多いんですよね。
例えばまどかが神になった、と言う部分等々。
あそこもまどかからの視点よりもほむらからの視点の方が良く判ると言うか…。
まあ、解釈には色々あると思いますが、まどかの心の内みたいなもの。
それを理解していくためには、やっぱりほむらの側からの視点が必要と言うかね。
その辺りは流石に裏主人公と言うか…TV版からある意味その辺は変わってないので。
だから映画版ではやはりほむらの視点からになる事が多いのかな、と言う気がしますね。
もっとも、まどかが不可侵の存在になってしまったと言うのもあるわけですが…。
で、今回はなんだろう…ほむらの執着心の話ですかね。
なんというか、やはりまどかが考えている、思っている事と。
ほむらが行き着いた答えと言うものには大きく差があるままで…。
まどかはすべての魔法少女を救う事を自分の使命として神になりましたが、
ほむらにとって自分と、まどか以外の魔法少女の事は…と言うのが前提で。
この辺りは、ほむらを冷たい人間と思うかどうか結構微妙な所だと思いますが、
逆に言うとあれだけの回数色々な絶望を体験して、まどかが死ぬ場面を体験して。
その最後に約束を交わしたまどかと言う存在がほむらにとってどれだけ大きいのか。
そう言う所に帰結する、と言うのが大事なんじゃないかなと思います。
勿論、ほむらにとってマミ達がどうでもいいわけではないんでしょうけれど。
それ以上に、要するにランクと言うか優先順位の問題でまどか、なんですよね。
それ自体を責めるわけにはいかないし、良く考えたらまだたかが中学生なわけだし。
むしろこの辺りは、すべての時間軸の、すべての魔法少女を救うために…。
とか考えて願ってエントロピーを凌駕したまどかの方がぶっちゃけ変だとも思いますしね。
だってどう考えてもほむらの場合、そこを通り越してるわけなので…。
なので今回はほむらから、まどかへアプローチする物語と言うか…。
神にも近い存在になったまどかを、また自分の傍にどうにかして戻してしまおう。
と言う願いを物語にしたような感じの作品になってた感じですかね。
で、まあ最終的にその願いをQべぇに利用、実験台にされた感はあるんですが…。
ぶっちゃけ、ほむらがまどかの事を覚えてる限り致し方のない事だったんでしょうね。
で、神にも近い存在をどうにかすると言う願いの大きさと言うのもまた、と言う感じで。
結局そのまどかに関しての自らの感情を、絶望をよりも深い愛と称してましたが。
もはやこの場合、それが愛と言う名前の呪いにしか見えない所がおぞましい。
希望も絶望も超えた先に、愛だけを信じて行動するほむらという存在は、
それこそもはや悪魔にでも魂を売ったとあらわすに相応しいものになってました。
問題はやっぱり、それがある意味では一方的なものという事だと思うんですが…。
と言う訳でまどかから力を奪って世界を再構築したほむらと。
円環の理の一部でそれまでの出来事を理解しているさやかが最後のシーンで対立してましたが…。
そりゃまあ、まどかが願ったものを踏み躙ったわけだからそうなるよねと言うか。
さやかの立場を考えると、許せなくても仕方ないと言うのはその通りだな、と。
何の為に自分と言う存在を消失させてまで、魔法少女を救う事を願ったのか。
この辺りはまどかには、ほむら以外にもマミやさやかや杏子や他の魔法少女も含まれてるけれど、
ほむらにとってはそうではない…と言う事の対比なんじゃないかと思いながらみてました。
それを愛と呼ぶには、少し変質してしまっているのではないか、と言う感じでしたが…。
ちなみに最後はそんなほむらが再構築した世界に置き換わって。
さやかは円環の理の記憶を失いかけて、ほむらの敵は消えつつありましたが。
最後の最後、再構築した世界でまた出合ったまどかは、やはりまどかで。
ほむらの”欲望”を体現した世界においても”秩序”と答えてたのが印象的ですね。
それに対してほむらが、ならばいつか敵になるかもしれない…と伝えてましたが。
もはやほむらにとって、この再々構築された世界を変えようとしてしまう存在。
それは敵として認識するに値する存在、と言う事を表現してる感じだったんですかね。
それが例え希望や絶望を超えた先に愛した存在であっても、と言う事ですが。
非常に独善的と言うか、利己的なほむらが見て取れる一面でもありましたね。
と言う訳で、話自体は面白かったと思うんですけどね。
つまる所、これ完結してないじゃん！ と言うのがうーん、って所なんですよね…。
いやーなんか3部作で完結する、って言う頭があったからと言えば良いのかな…。
映画館で見終わって、この最後のシーンで終了って何かを思い出すよね…。
って思って色々考えたんですが、エヴァの「キモチワルイ」に通ずるものがあるな、と。
この先の物語を示唆しておいて、投げて終わる…そう言うタイプの終わり方と言うか。
なのでうーん、どうするんだろう？ って言う感想がまず出て来た訳ですね。
ただ、どうやらパンフ（かな？）とかに構想が延びたという文があるらしく。
まあ、その延びた部分が発表されるのか、どういった媒体なのか…。
それともただ構想が延びただけで、出す部分はすべて出したのかも判らないんですが。
とにもかくにも”完結”してない、と言うのは間違いない雰囲気だったんですよね。
なので、最初から3部ではなく4部だと捉えたらうーん、とはならなかった可能性。
と言うのは残るんですが、3部だと思って見たからうーん、って感想になってしまいました。
後、これはもう個人的な部分になりますが。
正直前半はちょっとグダってないかなーと思いながら見てた部分はあります。
ぶっちゃけ変身バンクとか今更入れられてもって感じでみてたのもあるし、
良く判らないポーズや背景を出されても、そこに価値を見出せないと言うか。
アーティスティックと言われれば、それを否定する事は出来ないんですが、
非常に場違いな雰囲気を少し感じてしまって申し訳ない、って感じでした。
いや、元々そういった雰囲気がある作品だったのは判らないわけではないんですが。
取り立ててあそこでそのアーティスティックなバンクを入れる必要があったのかなと。
逆に中盤に少しあった戦闘シーンは非常に良かったと思ってます。
マミとほむらのガチバトルに関しては屈指の出来だったんじゃないかなと。
と言うかマミさんがここまで評価されてる、と言うのが少し嬉しいと言うか。
ほむらの時間停止に対してもここまで戦えると言うのが見てて良かった点ですね。
それに対してほむらも非情になる事で、勝機を見出そうとするのも良かったし。
こう言う所はほんと良かった（見てて面白かった）と思います。
後はTV版見た後に思ったりした、5人が協力してるシーンとかね。
TV版では別の時間の物語として少しだけ触れられてるだけでしたが。
今回はもう少ししっかりと、その辺りが描かれてたのは良かったです。
まあ、まどかマギカ自体がそれを軸にした作品と言うわけではないので、
人によってはこういう部分を蛇足だと思っちゃう可能性も否めませんが。
それから新曲カラフルも割と好みでした。
最近の映画はもう、動き＋セリフ＋曲、が定番になって来た感じですね。
個人的にはそう言う手法は好きだし、そういったシーンでかかる曲への思い入れ。
というのは他の曲に比べるべくもないので、どんどんやって行って欲しいと思ってます。
まあ、ぶっちゃけるとコネクトを超える事って言うのは出来ないと思ってますけれど。
と言う訳で、叛逆の物語に関してはこんな感じですね。
面白かったのは面白かったんですが、完結してるのかといわれると微妙で。
ほんとエヴァを見た後と同じような気持ちにさせられた感が非情に強くて。
それだけが不満と言うか…まあ皆似たような感想は持ってると思いますけどね。
後はさやかやベベ（なぎさ）の存在が円環の理がぐらいで済まされてたりで、
今一良く判らないまま（ある程度は判るけど）だったのもちょっと…。
と言うのはありますが、まあその辺りは色々想像を働かせたりすると言うか。
そう言う事なんだろうな、と言う感じでみてるので別に問題はなかったし。
ま、言える事はとにもかくにも完結だけはしてよ！
と言う事ですかね…このまま終わりでもとは思わなくもないですが。
やっぱりすっきりしないので、しっかり終わらせてくれると嬉しいなって。
少々辛い方の感想にはなりましたが、見た感想としてはこういった所と言う事で。
次報を待つ、と言うのが正しいのかもしれないですね、はい。
