ラブライブ! The School Idol Movie。

取り合えず週末(土日)を過ぎたので。
そろそろ感想書いてもいいかなー的な雰囲気なのでぼちぼちと。
電車でいける最寄駅でファンミーティングのLVと同時上映で見て来ましたが、
LVとの同時上映回ではほぼ満席だったかなと言う客の入り具合でした。
それ以前の映画上映での客の入り具合は流石に判りませんが、
映画自体は既に見てる人も沢山居たっぽいので上々なのかな、と。
ちなみにLV同時上映は18時スタートだったので、15時ぐらいに行きましたが、
物販自体はほぼなかったのでそれまでに来てる人は多かったのかなーとは。

さて、アニメ1期2期を受けた上での劇場版…と言う事ですが。
はっきりと言える事はとにもかくにも、物語の大きな一区切りだったと言う事ですね。
廃校を防ぐ為に立ち上がった1期、その存在を大きくした一番の所で解散を決めた2期。
その状態での劇場版…と言う事で、怖いのは安易に解散を撤回する! と言う展開でしたが。
良いのか悪いのか、そう言う展開にはならなかった事は先に記しておきます。
安易に撤回をしなかった、それは確かに良かった部分ではあると思うんですが、
逆に言うとμ’sが解散する…と言う流れは決して変わる事が無いと言う事ですからね…。

で、劇場版の今回一番大きく描かれてたのはやっぱり穂乃果の成長ですかね。
勿論アニメ1期や2期もそれが描かれた作品、ストーリーではあったと思いますが、
劇場版の今回はそれを更に強くした部分がいくつも描かれてた気がしました。
加えて穂乃果以外のメンバー…全員の成長とその感情も沢山描かれてた気がします。
なので…その成長の先に何があるのか、それが今回の物語の終着点と言うわけですね。
アニメ2期の最後、曖昧になってしまってた部分に決着をつけると言うか。

なのでこの部分を蛇足と感じる人も居たかもしれませんね。
既に2期の海岸で、ああして9人はμ’sとして活動する期間を既に決め終えてて、
後はもうそれに従って粛々と、3年生の卒業を待って解散する…と言う段階。
そう言う描写までしっかりとされてたので、劇場版で再度穂乃果が解散するのかどうか…。
それを悩むと言う部分に対しては上記したように蛇足と感じる人も居たと思います。

ですが今回の穂乃果が悩んだ事。
それはアニメでの9人で決めたその解散とは少し意味合いが違うんですよね。
アニメ2期最後の段階で決めた事はあくまでも9人が9人で居る為に決めた事。
対して今回穂乃果が特に悩んだ事は9人以外での部分による所なんですよね…。
この辺はなんだろう、穂乃果が優しい性格だからと言う事もあるでしょうし、
特に大きいのはスクールアイドルと言うそのもの…自分達がこれまでやってきたそれ。
加えて雪穂や亜里沙がこれからその舞台に立つと決めていると言う事。
つまり9人が最高の時に解散する事は2期の段階では9人だけの事だったはずなのに、
アメリカから日本に帰って来た段階ではもう自分達以外の所にまで波及してしまっている。
存在として少し大きくなりすぎてしまったからこその展開なんですよね。

自分達が今止める事を発表してしまったらスクールアイドルはどうなるのか。
これからその舞台へ上がろうとしている雪穂や亜里沙や他の子たちはどうなるのか。
そう言った様々なものが穂乃果にのしかかって来たと言う事なんですよね。
だから進むのか、止まるのか…その間で悩む。
それが今回の映画の中で描かれてた一番のテーマでした。

その背中を押すように現れた一人のシンガー。
穂乃果の悩みに対して、最初から答えが判っているかのような口ぶりでしたが。
彼女との会話を経て、穂乃果はひとつの考えに至るわけですね。
このシンガーは今回の劇場版でのいわゆるマクガフィン的なキャラクターでしたが、
色々と考えてみるとこのキャラクターが不思議な存在である事に気付かされます。
穂乃果の宿泊先を知っていたり、穂乃果が皆と会う瞬間には立ち会わなかったり、
自分が使っていたマイクを穂乃果に預けたままだったり、戻ってきてから再開したり…。
加えて穂乃果が自宅に招待した時にも、寸前でそれを拒んだり…と。
結局最後までこのシンガーが何者なのかは明かされないまま物語は進みますが、
見ている側からだとこのシンガーに対しては色々な憶測を持つ事が可能でした。
穂乃果の性格を熟知している、穂乃果が更に飛べる事を知っている…。
つまり未来の穂乃果自身の姿のひとつなのではないか、と。

誰でもない、自分自身の未来の形なら決断を促す事は可能ですもんね。
ただ、そう仮定するとこのシンガーの来歴が非常に気になるわけですよ。
一人で路上で歌っている…過去にグループで歌っていた事もあるなどなど。
果たしてそれが今の、現在のμ’sの事なのかとか、
そのμ’sがどうなったのか…など気になる事は沢山ありましたが。
それが今回の映画で明かされる事はありませんでした。
あくまでも穂乃果の道先案内人…それが彼女の今回の役割で。
それを受けて、穂乃果が先を決める事が今回の物語だったので…。
とは言ってもただの憶測でしかありませんけどね。
未来の穂乃果であれば、色々と合致が行くかも…と言うだけの話なので。

さて、まあそうして穂乃果が決めた事は結局μ’sは解散する、と言う事ですが。
今回は2期の最後とは少し意味が変わってて、それが一番重要な事だったかな、と。
アニメ2期では結局自分達が自分達の為に解散を決めていたわけですが、
今回はその上でスクールアイドルと言うものが今後も続いていけるように。
ツバサのセリフではありませんが「みんながハッピー」になれるように。
最後に色んな人に自分達の熱を移すと言う事を決断したと言う事ですね。
ただ、自分達の事を考えて悩むだけで良かったアニメ2期終盤に比べると、
スクールアイドルと言うもの、他の今はまだ芽の出ていない子たち。
その上雪穂や亜里沙が自分達に向けてくる憧れを受け止めた上での決断で。
それは確かに穂乃果一人で悩むには大きすぎる事だったんだなと思います。
だからこそ、未来の穂乃果がその決断に対して力を貸したのかもしれませんね。

と言う訳で最後の最後まで物語としては成長の物語だったと思います。
勿論それは穂乃果だけではなく、あのタイミングで穂乃果がμ’sの解散を言う、
その背中を押したことりや海未も、背中を押せるまでに成長したわけですし。
絵里、希、にこの3人とて、いつまでも9人でやって居たくてもそれではいけない、
真姫、凛、花陽はそうやって一緒に居るだけではいけない…それをしっかり意識する。
つまり全員が全員、しっかりと成長して来た事の終着点だったのかなと思います。
特にやっぱり2年生…穂乃果が一瞬詰まったとき、その後ろに寄り添うことりと海未。
何をいうわけでもなく、そっと背中を押してあげる強さが物語っているのかなと。
最初は穂乃果についていくだけだった2人が、最後はそっと穂乃果を押してあげる。
それはやはり穂乃果だけではなく、全員が成長した結果なんだよなぁ、と。

そう言う意味では最後まで良かったです。
最初に書きましたが、確かに蛇足といわれれば蛇足になる部分もありますが、
2期の解散、とはやはり意味合いが大きく違ってそこが大事なわけですし。
なので同じ事を焼き直しにしてるようですがそれは読み取りが少し足りず、
むしろそれをもうひとつ上の段階まで昇華させたような形と言う感じでした。

と言う訳でストーリーに関してはこんな感じでしたが。
音楽に関して、と言うか曲に関してはやっぱりなんだかんだで良かったです。
CMでも使われてたAngelic Angelは和装とビーム扇子でのダンスも素晴らしく、
1・2・3年生それぞれの3人が歌う3曲はミュージカル調でしたがそれも良く。
今回の肝となるスクールアイドル全員が歌うSUNNY DAY SONGは全員で歌うに相応しく。
そしてμ’sの最後になる一曲、僕たちはひとつの光は歌詞からして…ね。
いやーメンバーだったりの名前が歌詞に入ってるのって破壊力高いですよね。

ちなみに上記した不思議な女性シンガーが歌う曲もひとつあります。
タイトルは「As time goes by」直訳すると時が経つにつれて。
つまり自身がどうやって時間を経て来たのかを指してるようにも見えますね。
過去に何があったのか、どうして一人で歌う事になったのか…。
そう言ったものが色々と篭められている、そんな曲なのかもしれません。

ただ、このシンガー自身にそれを後悔しているような節はありませんし、
そもそも泣き別れで一人になったかどうかなんかは言及されてませんしね。
スクールアイドルとして歌ってきた穂乃果が、歌を夢にした結果かもしれず、
その夢と言うのはμ’sが全員それぞれ、別々のものを持ってても良いはずで。
だから泣き別れではなく、皆他の夢に向かって歩き出したと言う事かもしれません。
それもまた言及するような描写は今回の作品には一切ありませんが、
このシンガーが後悔していないのであればそう言う事なのではないのかなぁ…と。

と言う訳で曲も良かったです。
ただ勿体無い…と言うか何ていうんですかね、確かにSUNNY DAY SONGは設定が壮大なんですが、
正直な所μ’s以外が全てモブと同じ扱いだった事が残念と言えば残念かもしれません。
A-RISEですらモブと一緒に踊っているだけに見えてしまった事が勿体無いと言うか。
皆で曲を創って、皆で舞台を造って、皆で歌い踊る…そんな曲なんですが。
申し訳ないんですが、μ’s以外がモブみたいになってたのは残念でした。
どうせならもっと最大限のお祭を魅せても良かったんじゃないかと思います。
それを表現するのは非常に難しい事かもしれませんが。

後はA-RISEをもっと活躍させてあげて欲しかったと言う事です。
A-RISEはμ’sのライバルであり、そしてまた先輩でもあるわけで。
今回ツバサは女性シンガーと同じぐらいキーになる事を伝えてる一人で。
μ’sが悩んでいたスクールアイドルとしての枠を超える事を決めたグループ。
穂乃果が気付いた、見る人をハッピーにさせたいをずっと体現していくと言う。
それを決意した、と言うμ’sとはまた違った決断をしてるわけですしね。
そんなA-RISEにももっと活躍の場を与えてあげて欲しかったかなと思います。

それからアニメでも今回の劇場版でも何気に重要なのが雪穂と亜里沙でした。
亜里沙の言葉があったからこそ、女性シンガーやA-RISEの言葉。
それらが穂乃果の中で最後ひとつに纏まったんじゃないかと思うんですよね。
何気にアニメ2期でも亜里沙の存在は大きかったんじゃないかと思います。
純粋にμ’sに憧れててμ’sを好きである、μ’sのファンを現したようなキャラクターで。
だからこそ穂乃果がどうあれば良いのかをちゃんと判っていると言うか。
なのでほんと、雪穂と亜里沙のこのコンビも本当に大好きです。
いつか雪穂と亜里沙のデュエットを聞いてみたいと思うぐらいに。

と言う訳で、色々見所はあった映画だったかなーと。
勿論もっとこう…と思う部分もありましたが、そこはそれとしてね。
そんなのは言い出したらキリないですからね…もっと9人の日常が見たかったとか、
A-RISEが新曲で歌って踊ってる場面も見たかったとか、雪穂と亜里沙をもっとーとか。
他にも今回声をかけたスクールアイドルそれぞれのキャストは異様に豪華ですし、
そう言ったキャラクターがもっともっとちゃんとしたキャラ扱いであれば良かったとか。
なのでそう言う部分自体は言い出すとキリがないかな、と思いますが、
シリアステイスト、ギャグテイスト、両方しっかりと入ってたのは作品としてよかったです。
ママライブとかほのパパとか、人気がある所はしっかりと抑えて作られてましたしね。

あ、今回後で知りましたが海未ママや凛ちゃん花陽ママも出てたらしいですねw
本当にこれママライブやっちゃってもいいんじゃないでしょうかwww
勿論キャストは浅野さん、日高さん、井上さん、三石さんでwww
そうなると海未ママや凛ちゃん花陽ママのキャストが一番気になりますが。

最後になりましたが、この映画で確かにμ’sの物語は一区切りには違いないと思います。
確かに、絵里、希、にこが卒業したμ’sがμ’s足り得るかと言うとやっぱり別で。
だとしたら、卒業に合わせてμ’sを解散すると言うのは理に叶ってますしね。
残念な事ではありますが、それ自体は確かに一番良い終わり方なのかなとも思います。
ただ、とは言っても9人が仲違いして分かれたと言うわけではないのも確かで。
そう考えると、単なる一区切りなだけだと思っても良いのかもしれませんね。
そもそもラブライブ! 自体が別にアニメがスタートと言うわけではないので。
パンフレット最後の公野先生の一言が全てを現してるんじゃないかと思います。
正直、そこに関しては穿って考える必要はないと、俺個人は思ってます。

ま、そんなわけで取り合えず映画の感想でしたが。
勿論見る人によっては色んな感想を持つ事になる作品だとは思うので。
それぞれがそれぞれにこうだったのかなぁ、と言う所に落ち着けば良いのかなと。
個人的には色々考えたりも出来るし、素直に受け取っても良いとも思うので、
そう言う意味でも面白い作品だったかなーと思いましたけどね。
本音を言えばもっと尺長くして日常描写たくさんでも! とか思いますが。
まあ、それよりはこうしてしっかりとテーマがある方が良いのは事実ですし、
アニメ1期、2期を経た上でのテーマとしては良かったと思いますしね。

あ、ちなみに前売り券が4~5枚は残ってるので。
海未ママたちを確認する為にも、もう何回かは見に行こうと思います。
加えて1度目では深く見れなかった所をしっかり見てこようと思いますし、
そのぐらいには面白い作品だったかなーと言う事で締めようかなと。

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