Summer Pockets 紬。

Summer Pockets

やっぱいい人しか居ないゲームなんだよなぁ(小並感)。
みたいな感じで読み進めてましたが、ゲームの中ぐらいこうで良いんですよね。
そう言う部分でのカタルシスを求めるゲームならそれはそれで別にあるでしょうし。
このゲームは理想の夏休みの雰囲気を全身で受け止められるゲーム、それで良いんです…。

と言う訳でまず一人目のルートとして紬ルートを選びました。
特別な理由はむしろなくて、消去法で最初にやっていこうかな。
って感じで選んじゃってるのでちょっと申し訳ない部分もありますが…。
それは単純に、共通ルートであまり絡まないからってのはあると思います。
しろはや蒼に比べると、鴎と紬は会話になることが少なめですしね。
なのでどんなキャラクターなのか判りにくい部分もあって先にやろうかな。
って感じになっちゃうのかなというのは、このゲームに限らずあると思います。

さて、まあ紬の初見ですが。
Keyゲーにありがちな不思議な子、って言う感じのイメージでした。
そもそもの出会いはともかく、灯台に住んでるのがなんとなく判ったりとか、
Key特有の謎セリフがあったりとか…まあそんな感じの不思議キャラな雰囲気で。
いや、良く考えるとしろはも鴎も不思議な所多くて、判るの蒼ぐらいじゃん。
って感じなんですが、いわゆるKey特有のキャラクターの匂いがあった感じです。
ただ、灯台に住んでるぐらいしか共通ルートだと情報がなくてですね…。
そこから、この島と羽依里にどう関わっていくのか。
その辺が疑問でしたが、なるほどーと言った感じでした。

ま、何より紬ルートではもうひとりの固有キャラの静久もいいキャラですしね。
常時おっぱいおっぱい言ってるおっぱいの大きな生徒会長とかなんだそれ!
みたいな所はありますが、おっぱい以外の所は常識人だし、
何よりも人を思いやる(特に紬)事が出来るお姉さんポジで…。
だからこそね、最後まで羽依里、紬、静久の3人で行動してても違和感がない。
恋愛が絡むと誰かが一歩引いたり、もしくはそのコミュニティが壊れたりする。
そう言う可能性が高いのに、そうならずに済んだのは静久の性格が大きいですよね…。

後ね、島で出会った同年代の奴らの存在感が大きいのも良かったです。
良一、天膳、のみきの3人やヒロイン達が皆優しいんですよね…。
羽依里に対して最大限、気を使ってくれるのがわかると言うか。
だから羽依里もああ言う風に紬に最後まで接することが出来たのかな。
そう思うぐらいには、こいつら皆いいヤツだなーって感じでした。

肝心の紬は…まあ羽依里にとってはこの紬が紬である。
それは例え不思議な世界で本物の紬と出会った後でも変わる事はないですしね。
紬が不思議な存在で、消えてしまう存在だったとしても変わる事はないって事です。
結局の所好きになった紬は、消えるその時まで目の前に居た紬なわけで。
それがどうあれ変わることはない、ってのがこのルートの骨子だったのかなーと。
最後、次の夏休みにうんぬんは出会えたのかどうなのかはさておき。
その手前までを見ると、一夏の淡い夢みたいな感じでもありました。

灯台の紬と、過去に消えてしまった紬の話は若干ホラーっぽさもありましけどね。
特にそれ以上強く語られることはなかった気がしますが、
駆け落ち相手だった灯台守がその後どうなったのかとか。
紬が駆け落ちを躊躇して別の世界に消えてしまった(神隠し)後の島の話とか。
なんていうかそう言う所で気になる部分って言うのは結構残ってた気がします。
と言うかそう言う部分が羽依里のばーちゃんの蔵に集約されてるのかな?
と途中まではそう思いながら読み進めてた所はあるんですが、
話の軸としてはそこではなく、羽依里と今の紬の出会いから別れ。
そこだと思うので、その後にこの神隠しにあった紬の話をしても蛇足かもなぁ。
というのはありましたね…気にはなるんですが、ここでそれをすべきではないのかも。
と言う感じ。

いやあだってこれみよがしじゃないですか!
その消えていった紬と最後まで仲が良かったのが羽依里のばーちゃんなわけでしょ?
で、神隠しにあった紬と不思議な世界の灯台で出会ったりしてさ。
そもそもの羽依里が島へ来た目的はそのばーちゃんの遺品の整理だったりで。
なんていうかそう言う過去からつながる部分を解き明かしていくんだろうか。
って思っちゃいますし、まあメタ的な読み方ですがそう言う部分は今後必要になる。
って感じは受け取れますしね…どう考えてもばーちゃんと蔵、そして過去の3点セット。
ただ、上記もしましたが、灯台で出会った紬との関係で言えば焦点はそこではないですし。
ゆえに、紬ルートではこれでよかったのかな、と言う感想になります。

紬ルートの話に戻りますが、これ見よがしに出てたパリングルス。
あれが二重の使い方されてたのは個人的には物語として良かった点かなと思ってます。
まー臭いな! って言われるとそうなのかもしれないなーとは思いますし。
そんないくらなんでもそこまで食う人いねーだろw とも思うんですけどねw
紬がパリングルスの容器を集めてた事が、羽依里の帰還や最後のシーンに繋がる。
ま、物語を作る側からすれば逆で、最初からその舞台装置ありきなんだと思いますが、
使い方として二重に使われた事はとても良かったなと思うんですよね。

後紬は正直どっちも可愛いと思います。
うーん…まあ不思議ちゃんじゃない分、神隠しにあった紬の方が衣装もあって可愛い!
って感じはありますが、あの紬はあくまでも灯台守に恋をした紬ですからね。
その紬を模して生まれ、自らやる事を探し始めた紬はその紬で可愛です。
子供っぽい部分は要するに、そう言うふうに紬を模して生まれた存在だから。
そう言う感じで良いんじゃないかなと思いますしね。

と言う訳で存在としては不定で不思議なキャラクターとの恋の物語。
そう言う感じなので、リアリティみたいな部分は求めても仕方ないと思います。
が、個人的には紬と紬の流れや羽依里と静久と3人での日常パート。
最後に島の皆が協力して、これから何年分もの記念日をやる所も好きでしたし。
最後に、羽依里と静久と紬が、それぞれ別の所へ帰らなくてはならない。
でも、またいつかこの島で…と言う件はロマンに溢れてると思いますしね。
それは出会いがあって、羽依里が少しずつ動いていった結果でもありますし。
はじめに何もやらずに終わったエンドとそれを対比すると感慨深いものはありますよね。
正直に言うと割と好みの雰囲気の物語が最後まで続いてたかなって思ってます。

さて、そんなわけで紬ルートは終わりましたが。
上記もしましたが、疑問点として残る所と言うのもこのルートでは存在しますしね。
これもまたメタ的な読みですが、途中からうみちゃんの存在が消えてるんですよね。
特に島から帰った、とかそう言う描写が誰かの口から出た記憶もないのに、
いつの間にか家に帰ってもうみちゃんの存在が描かれなくなってるんですよ。
もちろん途中からは羽依里も灯台で過ごしたりみたいな感じで離れていくんですが、
それでも居なくなったこと(描写外は判りませんが)に全く羽依里が言及しないんですよ。
おそらく(メタ的な話になりますが)他のヒロインのルートでもそうなる様な気がしますし、
そう考えるとうみちゃんの存在が重要な鍵になってくるのかもしれないな、と…。
あくまでもメタ的な部分なので、言及されるまで気にせずの方が面白いと思いますが!
他にも疑問点として残る部分はやはり神隠しになった紬と灯台守のその後や、
それらが羽依里のばーちゃんにどう影響し、蔵に何を残したのかとかですよね。
なんだかんだ言ってこういう風な疑問が少しずつ解かれていくと面白いですし。
今後他のヒロインのルートで別の視点から色々島やばーちゃんの事が判ると良いなー。
と思いながら、次のヒロインのルートへと進めていきたいと思います。

ちなみに紬ルートクリア後、タイトルから紬の姿が消えてました。
これが示している事がなんなのか、今はまだ判りませんけど。
4人全てがタイトルから消えた後どうなるのか、ってのは楽しみですよね。
少なくとも紬が消えて他のヒロインが消えないということはないでしょうし。
いや、なんだかんだで久々にKeyゲー楽しんでるな! って思いますよ!

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