すきま桜とうその都会 クリア感想。

すきま桜とうその都会終了。
全体的に雰囲気が良かった作品だったかなーという印象。
こういう雰囲気が好きな人にはそこそこお勧めできるけど、
逆にこういう淡い雰囲気が嫌いな人には難しいゲーム、かな。

そんなわけでPropellerのすきま桜とうその都会。
割と途中でぐだっと、進める速度が遅くなった時期はあったけど。
シナリオに関してはそんなに悪くなかったんじゃないかなー、と。
ただ、現実的なのか非現実的なのかちょっと判り難いから読み難いというか、
嘘がテーマなのは判るけど、何がどこまで嘘なのかが判らない。
だから結局バレ待ちでしかストーリーを追えないのが困った所。
いくら推理、予想しても核になる部分がほぼずっと伏せられてるわけだし、
あれこれ考えながら進めるのにはあんまり向いてない作品だったかなー。
まあ、別段あれこ考えて読むべき作品だったのかは判らないけど。

後、やる前に壮大って評価をあちらこちらで見たけど。
やってみて判ったけど壮大過ぎた…宇宙創生まであるレベルだったわ。
まあ、結果的に上手い事まとめてるなーとは思うんだけど、
その宇宙創生まで行きそうなレベルの能力がなんだったのか。
って言う事がさっぱり判らないし、最終的に棚上げされてる気はするね。
人間が持ってるバカ力、みたいな説明のされ方は何回か見たけど。
そこまで出来るならもっと簡単になんとでもなったんじゃないの?
って言うツッコミが入っても可笑しくはないわけで…。

そういう意味じゃここまで壮大にする必要はあったのか?
って感じではあるかなぁ…単なる輪廻転生ものでも良かった気はする。
まあ、この作品に限っては単なる輪廻転生ものを脱却したい。
と言う部分があったってのはあるのかもしれないから難しいけど。
結局の所、テーマになってた部分を支えてたのは輪廻転生ってことだろうし、
別にそれ自体を脱却する必要も、突飛に描く必要も無かった気はするけどね。
ただ、崩壊した世界がなんだったのか、ってのはやっぱ疑問として残るなー。
時間軸と言うか、それ自体の流れは理解できるっちゃできるんだけど。
あの崩壊した世界にすきま桜のうその都会を作ったとして、人で溢れるのか。
って言われると、そもそも外の世界には人が居ないんじゃなかったの?
って疑問が残るわけで…。

まあ、だから鈴がうその都会を作ってまた外の世界に人が溢れるまで、
つまりそれだけの時間があの崩壊した世界の時点から経ってるんだろうけど。
まーそういう壮大な部分は割と説明なしで突っ走ってた気がする作品だった。
勿論そこが大事なポイントではないから、って言うのは全体的にあるだろうけどね。
描きたかったのは鈴と優真、二人がそれぞれ何かを取り戻す為のストーリー。
だからそういう、雑事な部分を細かく描く必要性はないといえばない。
って言うのも判らないではない。

でも結局機械人間がどうなったのかとか。
鈴が都会を創生した瞬間から、現世の優真が都会を訪れるまでの時間とか。
そういった部分もどうしたって気になるよなぁ、とは読んでて思うんだよな。
そういう部分をすべて埒外、としてしまうにはあまりにも密接してるわけだし。
なんかそういうSFチックなポイントを捨ててしまうのも勿体無かったかな、と。
いや、能力だの人が人の形を捨てて機械として生きてる世界だの。
文明が崩壊してしまった世界で最後の一人だの。
要素的にはそっちの方が強い作品だったのに、って言う意味で。

まあでも鈴のその辺りのストーリーを省けば、全体的に雰囲気も良かったし。
桜や嘘をテーマ、モチーフにしてて淡くてやさしい感じは出てたんじゃないかな。
実際の所作中の思わせぶりなセリフのどれだけに意味があったのか。
ってのは正直読んでて良く判らなかったかなって部分はあるけどね…。
医者の先生がどこまで何をどういう風に知ってるのかも結局謎だし。
そういう所でなんとなく見通せなくて残るものはあったかなーとは思うけど。
最終的に鈴と優真…その二人が転生した現世で一緒になれてるなら、って感じ。

キャラクターも結構良かったしね。
好きなキャラだと鈴、咲良がどうしたってトップだけどwww
花珠とかちょこもそんなに悪いキャラクターではなかった気がする。
霞だけは何の為に存在してたのか、ちょっと良く判らなかったけど…。
なんていうかセリフの間の為に存在してたんだろうか。
シナリオないからそれぐらいしか存在してる意味が無いんだけども…。

cvもそれぞれ、らしくてよかったよ。
咲良のちょっと醒めた物言いとか、花珠のお姉さんぶってるけどバカっぽい所とか。
後ちょこの性格的に煩い所とかきちんと表現されてて不満は無かったし。
ただ、セリフ的に読んでてこの掛け合いは必要なんだろうか?
って部分が多かったので、そこら辺だけちょっと勿体無いかなー。
別にどうでも良いテキストがある事自体は悪くないと思うんだけど。
中盤、そういうテキストが結構読むのが苦痛になってた感じはある。
何時までもキャラ付けの部分をやって無くてもいいだろう、みたいな感じで。

後はCGも満足行くレベルだったかな。
一枚絵、立ち絵は出来れば再開の時の服装ぐらい変えてくれよ!
ってのは思ったけど…まあ些細な事といえば些細な事か。
花珠の服はもうちょっとどうにかならんかったのかってのも思うけど。
鈴のミニの着物なんかは全体的に可愛かったので満足。

ああ、後パロネタ挟みすぎなのはあったかなー。
正直そこでパロネタ挟む必要あんの? ってのが凄く多かったし、
メタ発言くさいのもかなり多くてなんだかなーって思う部分はあった。
まあ、別段気にしなきゃいいだけの話ではあるんだけどなー。
あまりに多すぎるし、節操が無さ過ぎて逆に萎えてた部分はある。
作者が本当に面白いと思ってパロネタ挟んでるなら良いけど。
なんか投げやりにパロネタ入れておけば良いか、みたいな。
そんな使い方だったのがちょっとなーっていう感じではあった。

というわけでまあ、壮大なストーリーなのはともかく。
きちんと嘘が最後までテーマとして使われてたのは良かったと思うよ。
そのせいで序盤、判りにくい部分がいくつもあって読みにくかったけど。
そういうトリックを使うにはどうしても違和感が出る部分はあるし仕方ないか。
後は全体的にローペースな作品って言う感じがするからなー。
そういうのが合わない人にはちょっと勧められない気はするね。
それ以外のBGMやCG、後OPとEDは結構良かった。
点数つけるなら佳作、って感じではあるけどね!

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