劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀女神。

劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀女神

劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀女神 Blu-ray 「リア充ウハウハ!バージョン」

水無月すう原作、そらのおとしものの劇場版アニメ。
地方ではやってなかったので、とりあえず今になったけどさっき見終わりました。
この手のアニメ映画もきちんと地方でやるようになればいいのになぁ…。
と、毎回思うんですが、まあやっぱり採算取れるかどうかギャンブルだよね。
って言われると、確かに否定が出来ないなぁ…とも思うわけです。

前半はほぼTVアニメの1期、2期の総集編。
後半が新規のストーリー…って感じの構成の映画になってました。
前半はダイジェスト風味で進むので、何回も見た映像が多かったりするし、
1期の時の映像のままを切り張りしてるなぁ…っていう感じが結構したんですけど。
作中の切り口としては、今回のヒロインである風音日和視点が多いので、
割と新鮮に1期2期の部分を見る事が出来る作りにはなってたかなと。
そういう意味で言えば前半も十分楽しめたかなーっていう出来でした。

後半に関してはトモキ視点に戻って、今回の軸の話になってましたが。
1期2期の日和視点を見た後だと、なんていうか感慨深い部分が多かったかな。
確かにTVアニメ2期を見てるとき、時折日和は出てきてて気になってたんですが。
なるほど、こういうキャラクターだったのかー…というのが判って良かったと言うか。
イメージ的にはモブとして勿体無いレベルだったのはアニメの時から判ってたので。
こういう風にきちんとストーリーが肉付けされて行くのは面白かったです。

ストーリー的にはラブストーリーになるのかなぁ…。
トモキに合いたい、その一身で自らをエンジェロイドとしてしまう所とか。
それで空のマスターに良い様に操られてしまったりする所とか。
なんていうか、イカロスやニンフと非常に良く似た所っていうのがあるし。
そもそも、気持ちの面でもイカロスやニンフと非常に酷似してるんだよね。
だからイカロスはエンジェロイドになった日和を破壊する事が出来なかったし、
逆にニンフは自分が日和を破壊しなければならない…と背負ったんですよね。
どちらも感情としては正しいというか、それぞれの立ち位置の違いが出てて。
イカロスの気持ちも、ニンフの気持ちも凄く良く描けてたかな、と。

それに加えて日和が空見町を、トモキをずっと好きだった理由。
小さい頃の出会い…みたいな恋物語には凄くベタな部分もあったりして。
ギャグも多めではあったんですが、そういう意味で日和が凄く可愛く描かれてました。
っていうかトモキは作中じゃ女の子に嫌われてる、って描写多いんだけど、
こういう風にシリアスな部分では非常に良い男に違いないってのは良いですよね。
判る人しか判らないというか、触れた人にしか判らないと言うか。
まあ、それが判ってるからそはらは側を離れないんでしょうけどね。

後、作中でトモキに面と向かって”好き”って言ってるのも良かった。
イカロスやニンフは、勿論マスターとして以上の感情を持ってるんだけど。
なんていうか受け的な姿勢になってる部分、ってのは否めないからね。
そはらは…まあ仕方ないとして、それ以外でトモキに本当の意味で好きと言える。
それが日和だった、っていうのはストーリー的にも良かったのかなーと。
なんていうか本当に他に他意がない”好き”ってのが強いというか。
本当に好きなんだな、という事が伝わってくる好き、だったのが良かったです。

まあ…だからこそ最後トモキをイカロスに託す事が出来た。
自分と同じ、トモキを好きな人(エンジェロイド?)だからこそ…。
そういう儚い部分もあのシーンで描かれてたのは良かったんじゃないかなー。
勿論、イカロスの側にはニンフやアストレアが居るのも大きいと思いますが。
なんていうかトモキを好きな同胞だからこそ、仲間だからこそ託したというかね。
そういうのがなんとなーく伝わってくるシーンだったのが結構気に入ってます。

ちなみに最後の部分は大分ボカしてあったんですけども。
あの締めくくり方、ED後のシーンで戻ってこないってのはありえないよね!
と思ってwikiを見たら、その旨がコメンタリーで語られるとの事なので…。
また、時間を少し空けてからオーディオコメンタリーを聞こうと思ってます。

ただ、wikiを見る限り大分原作と違う部分があるっぽいので。
そういう部分に関してはやっぱり原作を見た方がいいのかなーと。
特にニンフの進化とか、その辺に関しては劇場版では触れられなかったしね。
でもこれ、ニンフの進化とかあると劇場版のヒロインがニンフになっちゃうよね。
っていう部分はあるので、オミットして良かったのかなーという気はしますが。
それでなくても、トモキに言えなかった事を背負って、日和を破壊しようとしたり。
決意してもそれでもやっぱり出来なかったりと、ニンフは十分ヒロインらしかったので。
そういう部分は、今回本当の意味で日和に譲ってあって良かったのかなーと思います。

あ、でもニンフ可愛かったしぶっちゃけ満足しましたけどね。
相変わらずだけど、あの小さい帽子の私服のニンフは可愛いし。
ちゃっかりトモキの側で寝ようとしてるニンフもあざとくて良かったし。
勿論それには、トモキの記憶…痛みを自分が消してしまえれば。
みたいな感情があったからっていうのはあるんだろうと思いますが。
そんな事無関係にニンフが可愛いだけで俺は満足です。

ただ、そらのおとしもの、と言う物語全体としては何かが進んだのか。
ってのは正直な所、大して進展する部分を感じられなかったかな、と。
エンジェロイドが何なのか、シナプスが何なのか…そういった部分ですね。
少しだけ判った事もあるんですが、まだそれは確実に語られてるわけではなく。
なんていうか、今回の映画は今回の映画で余剰分を見る事が出来た。
と、そう思うのがいいのかなーという感じのストーリー構成になってました。

要は、1期2期と3期の間の余剰分って感じですかね?
その上それらについては映画では一切語らない、ってのも伝わってきたし。
それらに関しては、まあ3期を待ってろよ! っていう感じで良いと思います。

と言うわけで劇場版そらのおとしもの。
そらおと見てきた人なら、十分満足できる出来だったと思いますよ。
ストーリーの進展…ってのは正直もう3期が発表されてるわけだしね。
それはそっちに期待するとして、この映画ではそれら以外の部分を堪能すれば。
なんだかんだいってこのアニメ(作品)も設定部分で惹かれる所が結構あるし。
それをきちんと上手く使いながらストーリー進めてるのは良いですね。

ま、シナプスやらなんやらって部分は疑問が増える所もあったし。
地上と空で同じ人間が存在する事の意義ってのも良く判らんままだし。
空の日和が言ってた、夢を見続けさせてとかも意味はまだ判りませんが。
その辺は3期…もしくは今後に期待しておいて間違いはないのかなー。
何にせよ、この映画単体で見れば十分面白かったので良かったです。
何より日和やニンフが可愛いのが一番良かったんですけども。

カテゴリー: アニメ系 タグ: , , , , , , , , , , , , , パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.