WHITE ALBUM2 感想。

というわけで、WHITE ALBUM2が終わったので。
クリアした後の全体的な感想をぼちぼちとね。
いやー本当に長いシナリオのゲームでした…。
ま、前後編…って時点で長いのは確定してましたが。

さて、WHITE ALBUM2…ic、cc、coda。
とりあえずこの3章を全て含めての話になっちゃうんですけども。
何ていうんだろうなぁ、凄く長い…本当の意味で長いゲームでした。
だってねぇ、高校時代が舞台で、エンディングでその後が描かれる…。
ってゲームは幾らでもあるんじゃないかなって思うけどだよ?
高校時代から始まって大学生時代…で終わらずに社会人。
ゲーム内でそこまでストーリーが展開するものってほとんど無いですよね。
しかもきっちりと、ic(最初)からcodaまで全くブレることの無い軸。
ここまで完成度が高いとほんと、製作サイドの意気込みを感じるよね。

何ていうかなーこれだけ長いけど作中で描かれてる事。
って言うのはほとんど一本と言うか一つで、それは最後までブレないんですよ。
まあ…WHITE ALBUM(1ね)をやった事がある人なら判ると思いますが、
要するに簡単に書けば、ただの三角関係を描いてるだけなんですよねー。
なんだろう、もの凄く拗れた三角関係と言うか。
正直それ以上に説明しやすい言葉も無いかな、と。

まあ、だからこそブレずにいられるのかもしれない。
例えば雪菜とかずさ以外のヒロイン…サブヒロインの3人が絡むストーリー。
そうなったとしても、やっぱり三角関係って言うのは変わらないんですよね。
三角関係が重なったり、三角関係の大きさが広がったりはするんだけど。
でも、やっぱりどのストーリーでも、最終的にはそれが一番の問題なんですよね。
で、それがやっぱりWHITE ALBUMってものの一番のテーマで…。
それを製作サイドが良く理解して作ってるなってのは思いました、やっぱり。

それから大事なのが音楽。
1の時はメインヒロインがアイドル(二人ともね)だったんですけどね。
今回はもっと近いと言うか…文化祭の出し物の為に集められた3人。
って言う、なんていうかアイドルがどうの、ってよりはもっと身近な感じでしたけどね。
いや…身近って言うとどうなのかって言うのは、そういう青春を過ごしてないので…。
って部分はあるんですが、まあアイドル2人と三角関係よりはよっぽどね。
で、その高校生時代に集まった3人の稚拙だけど奏でた音楽。
それが3人の心にずっと残るってのが2のテーマですよね。

それがきちんと表現されてるのがグランドエンディング。
色々あったけど春希がギターを弾き、かずさがピアノを鳴らし、雪菜が歌って。
3人が3人とも、再びそれを望んだって言うあのシーンはやっぱ屈指ですよね。
icの文化祭ライブ以降、3人が一緒に音楽に触れるシーンって言うのかなー。
個別個別にはあるんだけど、3人が一緒にって言うシーンは無かったからね。
だからなおの事、3人が揃って、3人がお互いに望んで、音楽をやる…。
って言うシーンがどうしても良く見えるのは致し方ないですよ、これ。

と言う訳で、このゲームで一番大事なテーマ。
三角関係と音楽…それはきっちりと表現も解決もされてました。
正直な所それだけで十分なんじゃないのかなーって気はしますよ。
だからね、それがブレなかったからこそ良かったんだと思います。
逆にそれ以外のものを詰め込んでたらダメになってたのかもしれない。
とすら思うので、やっぱりそこは構成してた人が上手い…と言う事ですね。

で、まあ要するにもの凄く長いゲームではあるんだけど。
最初から最後まで読んで、ゲームをプレイして良かったって事なんですよ。
と言うかサブヒロイン3人の話も含めて、一切手を抜いてないという感じ。
メインのストーリーも含めて全く手が抜かれてないという所が良い。
非常に丁寧に作られてるって言う印象のゲームでしたね。

ただ…まあやれば判ると思うけど、春希のクズっぷりが酷い。
多分このゲームの中で一番強いように見えて弱いのが春希なんですよね。
そのくせ人にばっかり感けて…その結果が、この作品のストーリーと言うか。
でもやっぱり読む側としてはどうしても春希のせいってのが大きく見えるよね。
答えを出さないから、答えを出せないから、どんどん複雑になっていって。
複雑になればなるほど、弱いから答えを出す事も出来なくなって…。
その結果どうしても春希がクズに見える作品なんですよ、多分。

とは言え、春希がああでなきゃ、雪菜とかずさが結びつく事も無かったし。
3人での文化祭の「届かない恋」も、社会人になってからの「時の魔法」も無くて。
そう考えると、他の恋愛ハーレム漫画における主人公の要素と言うか…。
そういう部分が非常に大きくクローズアップされてたキャラクターなのかなー。
と言う気はするんですが…まあ、基本的に弱いから縋るってキャラクターだよね。
で、まあそれをヒロインが許しちゃうからこそ成り立ってしまうというか。

逆にヒロインはみな魅力的でした。
まあ、かずさと雪菜に関して言えば色々描かれ方が違う部分があるけど。
サブヒロイン3人は麻理さん、千晶、小春もメインヒロインと同じぐらい魅力的で。
その上武也や依緒…朋や他のサブキャラクターも魅力的で良かったです。
と言うかこのゲーム、武也と依緒が居る事の大きさって凄いですよね。
武也だけでもダメだと思うし、依緒だけでもダメだと思う。
武也と依緒が二人揃って居るからこそ良かったと言うか…。
きっと武也だけなら春希を、依緒だけなら雪菜を守ろうとするだろうし。
そうなってしまったら、春希はもっとダメになってただろうと思うしね。
そういう意味じゃ春希、雪菜、武也、依緒ってのは黄金の四角形と言うか…。
それでも、武也を振り切ってしまう春希は本当に…ね。
最もあのシーン(かずさの元へ行こうとする春希)で武也の言い分を聞いて戻る。
ってのは逆にあってはいけないんですけどね、間違いなく。

なので、春希に対しては本当に苛々する部分ってのは凄くある。
勿論それはカタをつける事が出来なかった、雪菜やかずさにも原因はあると思うけど。
それでもやっぱり、春希って言うキャラクターの存在に苛々する部分はあるんだよね。
そこがこのゲームの一番のマイナスな所だったんじゃないか、と思うけど。
でもそれがなければ、このゲームのストーリーってないんだよなwww
って思うと、良いのか悪いのか…難しい所ですね、これ。

というわけでストーリーに関しては、ほんと長いけど読んで欲しいとしか言えない。
度々、読むのがイヤになったり、読んでて鬱陶しくなる部分もあるんだけど…。
やっぱりそういう部分があるからこそ、最後のエンディングがあるわけだからね。
それを目指して、最後まで読み続けて欲しい作品の一つだな、って感じでした。

後キャスト(声)ですけど…。
これはね、このゲームが良かった一因ってのは絶対ここにあると思う。
本当に声優さんが頑張って演技をしたから、シーンの良さが増してる。
雪菜、かずさ、武也、依緒…いやもう他のキャラクターも全部。
特にこのゲームで一番良かったのは雪菜役の中の人なんじゃないかなぁ…。
どんな些細なシーンでも、きちんと”雪菜”を演じきってたってのが凄い。
それに加えて熱の入ったシーンも”雪菜”だったし、
更にWHITE ALBUMでは大事な歌についても”雪菜”だった。
つまりね、この雪菜の演技があったからこそ確実に良さが増えてたし、
それは雪菜役の方だけではなく、かずさや武也、依緒にも通じるって事ですね。

ま、その辺は実際に聞いて欲しいなーって思うんですが。
かずさシナリオでのあそこの武也の演技ってのは凄かったと思うよ。
サブヒロインの3人も十分にメイン張っておかしくは無い演技だったし。
正直、声があってるかあってないかって部分にも全く不満が無かったんだよなー。
よくもこんなに完璧なキャスティングでゲームを作れたなぁ…って言うぐらい。
勿論ずっとやってるうちにアジャストされたって部分もあると思いますけどね!

だから最後のエンディングスタッフロールでキャストが流れない。
って言うのがこのゲームの一番の不満点だったぐらいですよ、俺にとっては。
勿論、こういったいわゆる18禁ゲーだから色々あると言う事は判るし、
公表しない方が良い場合も、暗黙の諒解的に伏せる部分もあると思うけど。
それでも、あれだけ熱の入った、完璧な演技をしたという事は評価すべき。
誰に、何に恥じる事なく、あの演技をもってゲームを作り上げたという事。
それって言うのをやっぱり、きちんと残して欲しかったなぁ…と思う。
難しい事だと思うし、色々支障が出る可能性だってあるからね…。
難しいと思うよ、難しいと思うけどそう思うぐらいには良かったです。

後グラフィックは…まあ、icはちょっとあれでしたけどね!
ccではイベントCGに色んな方が加わったからだと思いますが、
全体的に柔らかい感じのタッチのイベントCGが多くなってた気がしますね。
それに伴って、icの時のようなCGに関する不満点はccではありませんでした。
勿論、なかむらたけしさんじゃなきゃキャラ原案は変わってただろうし。
そうなってたら、ここまで良いキャラクターにならなかったかもしれないし。
そういう意味ではやはりなかむらさんが居たからこそってのは確実にあるけど。
グラフィックと言うかイベントCGに関しては、増員された後の方がねw

それと曲ですよね。
やっぱりどれも良かったんですが、一番は「届かない恋」ですかね…。
特に小木曾雪菜が歌ってる「届かない恋」が一番印象に残ってます。
この曲は本当にこのゲームを表現するのに一番良い曲と言うか。
この曲があったからこそ、3人のストーリーが始まると言うか…。
もうほんと、要所要所で使われてるし大事な曲ですよね。

ちなみに他もイメージ通りで良い曲ばっかりでした。
前作の曲も上手い感じに使われてて良かったってのが本音です。
今年の夏が過ぎたら、小木曾雪菜が歌ってるverでアルバムが出るらしいので。
それには本当の意味で期待してます…。
って言うと、津田さんや上原さんがダメみたいに聞こえるんですが、
そんな事は全く無くて、どちらも本当に良いんですよ、良いんですけど。
やはり作品作中で使われて、雪菜が歌ってる…って言うイメージがね。
凄く大事だって事ですよね。

って事で、長くなりましたが。
十分、待たされただけのクオリティには仕上がってたゲームだったので。
前作(ccのことだけど)を含めて、やって良かったと思える出来になってます。
長い作品だけど、長いだけのものってのは必ず感じられると思うので。
是非やって欲しいですね、このWHITE ALBUM2と言う作品を。

と言うか小春が可愛いよ小春が!!
雪菜も好きだよ! 好きだけど小春が好きなんだよ! 小春が!
どうしてメインヒロインじゃなかったんだ! ってぐらい可愛かったよ!
と言う、完全に俺の思いのたけをここに記しておきたいと思います。
ま、そういう3人のシナリオを含めて、雪菜やかずさの最後のシナリオがあるので。
是非是非、いわゆる全クリを前提にプレイして欲しい作品ですね、これは。

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