ヨルムンガンド 2。

ヨルムンガンド (2) 著:高橋慶太郎

ヨルムンガンド 2 (サンデーGXコミックス)

というわけでヨルムンガンド、2巻。
表紙はレームと、レームに担がれたココ。
ココがレームを信頼してるってのも判る構成だし、
レームが歴戦の歩兵だって言うのも判る中々良い表紙。

ほぼ丸々1巻分使って、オーケストラなるヒットマンと戦う話。
戦いがスタートする事にはお互い理由は無くて。
片や武器商人を殺して金銭を得る為。
片や暗殺者から身を守るため…そんな簡単な理由。
そこに何の深い理由も無い所がこの作品の醍醐味かなぁ。
殺し殺されることに深遠な理由をつけてぐだぐだやるのも良いけど、
そういうエピソードも今後いくらでも出てくるんだろうってのも判るし。。
だから逆に何の理由も無くドンパチする、ってのもそれはそれで。

まあ、オーケストラはただの奇人変人だったけど。
でも暗殺します! みたいな奴は奇人変人の方が合ってるし。
逆に言えばこういう、ステレオタイプな殺人者みたいな方が判りやすいね。
殺す為に殺す、みたいな…まあ倫理観念道徳的にはあれなんだろうけどw
創作作品の悪役にはこういう手合いがやっぱり映える気はする。

チナツの方はもうちょっと引き伸ばすのかなーと思ったけど。
心酔してるチナツが、ココの軍門に下るわけもなかった。
例え自分が殺されても曲げちゃいけない信念があるって所かな。
そういうのをチナツを使って表せてたんじゃないかな、と思う。
男じゃなくて、女子高生なナリのキャラで描くのは色々しんどいけど。

後はだんだんココの私兵のポジション? が判るようになってるのかも。
1巻だとバルメとレーム、後はヨナあたりがどういうキャラなのか。
ぐらいで終わってたけど…今回だとルツの狙撃の腕が良い事とか。
男は撃てたのに女は撃てない、っぽい所とかさりげなく描かれてたなー。
後レームは何でもこなせる、ってのもポイントか…。
接近戦も狙撃もやってたのに、狙撃はルツ以上とかあったし。

それとスケアクロウか。
こいつの顔が結構いらっとくるのが凄いwww
なんだろう、目が三角っぽいからなのかもしれないけど。
喋ってる事以上にその表情にいらっとするのは中々美味しい。
単純に、ココに明確な悪意? を突きつけてるってのもあるけど。
さらっと最後まで追い詰めてやるから覚悟しろ的なセリフを吐ける。
ってのがこいつのポジションをよく表してるような気がする。

でも一番大事なのは、ココがチナツに語った事かなぁ。
なんで兵器を売り続けるのか、って言うその理由の部分だけど。
セリフが描かれてなかった上に、私兵の誰にも聞かれないようにしてた。
兵器を売り続けるだけ、って言う事の理由ならどうとでも理解できるけど。
その兵器でいつか自分が殺される事を知りながら売り続ける理由。
ってのは確かに真っ当に考えても想像はつかないね。
その後結局チナツが殺されてるから理由は判らずじまいだけど。
この作品の大事なキーワードなのかもしれないと思わせる。
そういう所には十分成功してるシーンだったと思う。

というわけで2巻はそんな感じで終わり。
最後の方にヨナとキャスパー(ココ兄)のいざこざがあったけど。
この巻じゃヨナがキャスパーをどうして殺そうとしたのかは判らんので。
次巻以降に持ち越しという方向性。

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