エウレカセブンAO。

BONES制作の交響詩篇エウレカセブンの続編で全24話。

先週ぐらいに完結篇(23話と24話)が放送されたので。
それを見終わったので、とりあえず見終わった感想を少し。
22話まで放送した後、少しあけて23・24話を放送する特殊な形だったけど、
きちんと放送をしてくれるのであれば、こういう形でも悪くは無いのかな、と…。
あまり長く待たされるのは困るけど、言い換えれば完結は劇場版で!
よりはよほど待たなくて済む形ではあるのかなー、って言う感じでしたね。

とにかくやっぱり全体を通して気になるのは、エウレカセブンという題名である事。
つまり交響詩篇エウレカセブンの続編として認識しても良いのかという事でしたが。
結論から言えば、まあとりあえずの続編としての体裁は最後に保たれてた気はします。
というより、そのあたりを描くのが遅すぎたのと、一気に描かざるをえない展開だった。
と言う事がこのエウレカセブンと言うタイトルがついてた事の勿体無さなのかもしれませんね。

特に前半、エウレカの息子であるアオ…と言う事実以外はエウレカセブンはほとんど関係なく、
本当に別のアニメとして、巨大ロボでシークレットと言う謎の生物を倒していくアニメ。
と言う認識でも何も困らないし、むしろそれ以外にどう表現すれば良いのか難しい。
そんな展開で…前半に関してはみな一様にエウレカ? 何がエウレカセブンなの!?
と、思いながら見てたんじゃないかなーと思います…だから切った人も多かったのかなと。
なので本当に前半だけで考えると、エウレカセブンと言うタイトルをつける必要は無かったし、
前半のままだったとしたら逆にエウレカセブンと言う作品に傷をつける可能性すらあって。
その辺が前作のエウレカファンにとってはやきもきせざるをえない所だったんじゃないかな。

他にも沖縄が独立してるみたいな設定で描かれてたりとか。
まあ、これに関しては結局あんまり気にしなくても良かった気がするんですが、
そういう部分で一体なんなんだろう、と思いながら見てた人も多かった気はします。
というより自分はあまりそういう事を考えて見る作品だとは思いませんでした。
あくまでもそういう設定、と割り切ってればあんまり問題は無いのかな、と。
勿論作中で沖縄と本土との間での、みたいな描写はありましたが。

なので途中、エウレカが出てくるまでは完全に別物扱いではあるんですが、
エウレカが出てきてからは、何となくエウレカセブンの名残と言うものを感じる事は出来ましたね。
特に23・24話なんかはアオがどうしてこの世界にエウレカによって産み落とされたのか。
エウレカやレントンが何を思って自分達の世界から、こちらの世界にアオをやったのか。
その結果としてアオが一人で戦わざるをえなくなった事がきちんと判る様になってて。
エウレカが出て来てからは、エウレカセブンの続編として繋がる部分はありましたね。

ま、要するにそこへ至る道筋が長かったって事なんですかね。
後半の方はテンポも速く、エウレカやレントンが関わってた事もあってスムーズでしたが。
前半はやはりどうしてもアオの生い立ちやシークレットやスカブを描く必要があって。
その辺が今一エウレカセブンと言う作品に繋がり難かったと言うのは有ると思います。
ただ、結果的にはシークレットやスカブ、トゥルースやナルを描かないと繋がっていかず、
やっぱり23・24話を見るに当たってはそれまでの積み重ねは必要なんですけどね。
若干それが長い上に単調(シークレットを撃破してる話とかね)だった、って事です。

後、終わり方はなんだかんだで結構綺麗だったんじゃないかと思いました。
色んな意味で最高のハッピーエンドではない、そんな空気も流れては居ましたが、
逆に言えば最悪の物語ではなくなったと言うのが大きかったのかなと思います。
例えばアオに関しては、父や母を時間を越えて離れ離れにはなってしまうんだけど、
父や母に会えた事、二人が何を思っていたのかを知る事が出来、自分が生きていける世界がある。
エウレカやレントンに関しては、一人目の子が自分達の世界では生きられず珊瑚になってしまった。
でも、二人目のアオ離れ離れだけど、別の世界でもきちんと生きて行けている事が判った事。
23・24話で描かれた部分と言うのは大半がそこなんですが、そこが描かれてたからこそ、
最悪のバッドエンドでも、最高のハッピーエンドでもない、けれど綺麗に纏められてたな、と。

なので個人的には前半はともかく、後半は結構面白かったと思ってます。
まあ、若干アオやトゥルースがクォーツ・ガンでどうこうして世界が変わったとか。
判りにくい部分って言うのもいろいろあったなーと、今でもやっぱり思いますが。
その結果としてクロエなんかは結局どうなってしまったのか判らないままだし…。
あ、パン屋(だっけ)の娘として1回目の改変後のままの状態が続いてるんですかね?
割とクロエなんかはアオと絡みがあって良かったのに、そういう意味では勿体無いですよね。

さらに2回目の改変があって、そこまではもう誰の意思でもないただの偶然と言うか。
何ていうんですかね、だからこそそこまでの世界改変に関しては納得がいかない部分と言うか。
そういうのがあるのかなーと、3回目のアオが自分の意思でクォーツ・ガンを使った時に思いました。
それまで流されてきたり、判らないまま戦って来たアオが初めて自分の意思で何かをする。
勿論それまでも自分の意思で戦ったりしてる部分と言うのはありはしたんですけど、
それにしたって結局は流れの中で選択する選択肢が少なかったからそうしたと言うか。
でもこの3回目の改変に関しては、本当の意味でアオが選んでる事なので、
そのあたりでやっとアオと言うキャラクターが見えて来た感じはしましたね。
いや、完全に最後の最後なんですけど。

とまあ、なのでその最後に関してはエウレカセブンAOと言うタイトルで良かったのかな。
と言うのは思いましたよ…まあそこまで行くのが非常に長かった気もしますが。
交響詩篇とついてない、つけてないのは何となく納得が行く感じでもありました。
実際の所、まあエウレカとレントンの子が主人公なら続編で良いだろ。
と言う気もするんで、その辺をもっとしっかり押し出してれば…とは思いましたが。

後はまーそうですね、キャラクターに関してはフレアが可愛かったです。
正直メインヒロインが最初ナルだったっぽいんですが、途中から良く判らなくなって来て。
まあ、アオにとっては最後まで、父親と戦ってすら守りたい友人の一人だったんですが…。
なんかこう、ヒロインと言うか敵なのか味方なのかみたいな部分があったので…。
それに比べると、どちらかと言えばですがフレアの方がヒロインチックだったかなぁ、と。
最後アオが世界を改変しようとする時に会話してるフレアなんかはもうヒロインですよね。
彼女自身まだその気持ちがなんなのか判ってなくて”家族”と言う言葉を使ってますが。
自分の所へ帰って来て欲しい、一緒に居たいと思って涙を流すフレアはほんとヒロインでした。
と言うか単純にフレアが可愛い、エウレカAOはフレアがの為に見ても良いぐらいです。

音楽と言うかOP・EDもやっぱり中々良かったし。
特には交響詩篇エウレカセブンのメインOP、DAYSのアンサーソングになってる2期OP。
ブレイブルーですかね…これだけはやっぱFLOW流石! と言う出来だったと思います。
個人的には2期EDのアイオライトが可愛くてフレアやエレナのイメージが強くて好きですが。
まあ、他にも最後24話で流れた虹の別verも別格って言う気がします。

そんなわけで、まあ何だかんだいいながらきちんと終わりまで見ましたが。
確かに交響詩篇エウレカセブンほどのインパクト、ラブストーリーはありませんでしたが。
逆に言うとエウレカセブンのレントンとエウレカ、アネモネとドミニクを上回れるラブストーリー。
って早々描けるモンでもないんじゃないかと思うので、多分こんなもんなんですよw
作風がファンタジックな前作に比べて、若干リアルな所も有ったからってのもあると思いますが、
エウレカやレントンが月に恥ずかしいハートマークを描いた続き、そう思う事は出来たし。
それを息子であるアオが笑って見る事が出来たのは評価しても良いんじゃないかと思います。

まーもう少し途中の展開はなんとかなった気もしますけどね。
その辺は実際の所、前作エウレカもダレてる部分は結構あったと思うので。
それに今回は直接なラブストーリーと言うよりは、親子愛みたいな部分と言うか。
あまりアオが誰かとくっついてどうこうするようなストーリーではなかったのもあるのかな、と。
個人的にはフレアともっとラブロマンス繰り広げても良かったと思いますけど…。
それは最後、アーキタイプのトゥルースとともに何年も宇宙をさまよって。
また辿り着いた2027年の沖縄に、アオが降り立った所から始まるんでしょう。
願わくば、記憶がなくなった可能性があるにも関わらず覚えてくれてたフレアとか。
そういうシーンを見たくはありましたが、その辺は視聴者の想像補完と言う事でw
最終的にはそういう部分も含めて、割と悪くない作品だったかな、と思いますよ、エウレカAO。

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